古着コーナーで見つけたお気に入りの一着


先日、買い物の帰りにふらりと立ち寄った近所のリサイクルショップ。特に目的があったわけではなく、ちょっとした寄り道のつもりでした。店内に入ると、どこか懐かしい香りと、雑多だけれど宝探しのようなわくわく感が広がります。中でも一番長く足を止めたのは、古着コーナーでした。

ラックにずらりと並ぶ服の中から目に留まったのは、落ち着いたネイビーのデニムジャケット。少し色褪せた生地と、肩や袖にほんのり残る柔らかなシワが、長く大切に着られてきた証のように感じられます。試しに羽織ってみると、体にほどよく馴染むフィット感。新品にはない、自然な温もりを感じました。

値札を見て思わず驚き。人気ブランドのものなのに、想像よりずっと手頃な価格です。迷う理由はなく、そのままレジへ。店員さんが「これ、いい色落ちですよね」と笑顔で声をかけてくれたのも嬉しいひとことでした。

家に帰って改めて鏡の前で眺めてみると、シンプルながら着る人によって表情が変わる不思議な魅力がありました。白いTシャツと合わせても映えそう。誰かが大切に着てきた時間が、この服の味わいになっているのだと思います。

偶然の出会いから生まれた一着が、これから私の日常を少し特別にしてくれそう。リサイクルショップは、ただ物を買う場所ではなく、小さな物語と出会える場所なのだと改めて感じました。