久しぶりに友人と居酒屋へ行き、焼き鳥を囲んで話が弾みました。注文をするときに必ず出るのが「塩にする?それともタレ?」という話。これ、いつも軽い議論になります。どちらも甲乙つけがたい魅力があって、毎回迷ってしまうんですよね。
塩派の魅力は、何といっても素材そのものの味を楽しめること。鶏肉の旨みや脂の甘さがストレートに伝わり、口に入れた瞬間にじゅわっと広がる肉汁と、塩のシンプルな味付けが絶妙です。特にねぎまやせせり、皮などは塩がぴったり。レモンを少し絞ればさらに爽やかで、ビールとの相性も抜群です。
一方のタレ派は、香ばしく焼き上げた鶏に甘辛いタレが絡んで、なんとも言えない深いコク。秘伝のタレを使うお店も多く、継ぎ足されてきた旨みがぎゅっと詰まっています。もも肉やつくね、レバーなど、少し濃い味が欲しい部位にはタレが最高。ご飯が欲しくなるほどの味わいは、やみつきになります。
私自身はどちらかと言えば塩派。シンプルで飽きがこないし、何本でも食べられる軽さが好きです。でも、タレの香ばしさを前にすると「今日はタレで」と心変わりすることも多々あります。結局のところ、その日の気分次第なのかもしれません。
居酒屋のカウンターで友人と「塩かタレか」と話しながら焼き鳥をほおばる時間は、それだけでちょっと特別。小さな選択ひとつで盛り上がれるのも、焼き鳥の奥深い魅力のひとつだと改めて感じました。